福岡県飯塚市の日本在宅医学会専門医研修施設医療法人楽生会松口循環科・内科医院

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クリニック日記

「検査ばい!全自動血球計数器~part2」

2019.04.26

この器械は、血液中の細胞成分(赤血球・白血球・血小板)の数を

測定し、主に貧血や感染症の診断に有用です。

また、この器械は白血球を5種類(好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球)

に分類することができます。

このことで病気の発見の近道になることがあります。

 

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92歳 男性 「こんにちは!」と月1回の定期受診に来られました。

患者さんはいつもに比べてなんだか青白い顔をしていました。

「貧血かも?」

急いで血液検査をしました。

血液内のすべての血球成分が減少しています。

白血球分類をみると

白血球の種類では、リンパ球が増加しており、異常な形をした細胞が出現していることが分かりました。

血液内科にて精密検査を行ったところ、

血液のもとになる細胞(造血幹細胞)が腫瘍化した血液がんの一つだと

分かりました。病名は骨髄異形成症候群でした。

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貧血の70~80%は栄養(鉄分)が不足するために起きる「鉄欠乏性貧血」です。

貧血を軽視してはいけないのは、別の病気が潜んでいる場合もあるからです。

「消化器系のがん」や今回のように「血液のがん」によっても引き起こされる

ことがありますので、貧血が続く場合は一度病院受診をお勧めします。