福岡県飯塚市の日本在宅医学会専門医研修施設医療法人楽生会松口循環科・内科医院

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クリニック日記

「在宅ばい!初期研修2年目」

2016.10.03

№9   古賀 直道   (こが なおみち)先生です。

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{将来どのような医師になりたいか}
外科の道に進もうと考えています。癌診療がメインとなると思いますが
本業の手術でベストな結果を出すのはもちろん、術前後も患者さんの気持ち
思いを大切にする外科医を目指します。

{訪問診療に行った感想}
在宅医療と病院診療の違いは「主訴がない」という点でした。
病院に来られる患者さんの多くは、何かしらの「主訴」を持ってこられます。
病院で見る場合は、この主訴に応えるような診療が中心になります。
しかし、在宅医療では私達医療者が患者さんの家に訪問していく為
この「主訴」が無いことが多く、主訴がない人の「何を診たらいいのか?」と
戸惑ったのが、自分の中でとても印象的でした。今までいかに「主訴」に
頼った診察をしていたのかを痛感し、今後は本当の意味で「その患者さんを診る」
ことを意識したいと思いました。

 

(^-^)在宅医療を経験するのは初めてと話される古賀先生。 
病院の中で感じる感覚と在宅医療の現場で感じる感覚には、
たとえ同じことをしていても違っているように感じるようです。
「死について考える」
入院中では、治療をしながら病気を治す、または安定させる。
在宅では、疾病の治療の方法が無くなりどのように死を迎えるか
という患者様の診察をします。
入院中では「死ぬ」という言葉を口にすることは、少ないと思います。
しかし、死を覚悟し家に帰ってくると「死」という言葉は、多く出て
くることがあります。
タブーとしていたことがタブーでなくなる。
穏やかな死を迎えたいと考えるから
死を迎えるための医療をしてもらいたいから、
という思いからきっと患者様は話され、
医療者は希望に添う為に「死」を話すのだと思います。

患者様のお看取りに行きました。
その患者様は、自宅での最後を希望され
「死ぬことは、ここまで生きたからな~んも怖くない、ただ痛いのは嫌だね」
と話されていました。私は、その患者様の往診に行くことが多かったので
お看取りの連絡を受けた時に「よかった」と思わず言ってしましました。
私自身がお看取りの現場に行けることに「よかった」ということです。
患者様に会えるのもこれが最後で、お看取りをした時に安堵するのと、
使命を成し遂げたという感じになるからです。
{入院で死を迎える}・{在宅で死を迎える}
死の迎え方について、古賀先生は貴重な経験が往診を通して出来た
のではないかと感じました。

施設でのエピソードで、認知症の末期状態で、食べることも、話すことも
分からなくなってきてしまった患者様が古賀先生を見て「美男子~」と
嬉しそうに話し、診察に応じ、私たちに気を遣う言葉をかけてくださり
会話が成立しているのです。施設の方からは「ミラクルが起きてる」と
言われていました。
お伝えできなかったのですが、古賀先生に
{ルパ~ン三世}と言って欲しかったです(////-////)←勝手な個人的な意見です