福岡県飯塚市の日本在宅医学会専門医研修施設医療法人楽生会松口循環科・内科医院

診療案内

診療案内

メニュー

クリニック日記

「在宅ばい!初期研修医2年目」

2016.07.08

№5   西 里美 (にし さとみ)先生です。

IMG_2530
{将来どのような医師になりたいか}
病理志望なので、直接患者様と関わる機会は少なくなるのですが
お預かりする検体の裏に患者様がいることを忘れずに診断できる
ようにしたいです。

{訪問診療に行った感想}
訪問診療という医療が関わる分野ですが、「患者さん」を診ている
というよりも「人」を見ている印象でした。
生活の中に踏み込みながら診療が出来るのが一番の強みだと感じ
ました。 
また今まで、訪問診療は出来ることがかなり限られていると思ってい
たのですが実際は、訪問看護師や機器の発達で、抗生剤投与や
持続点滴による鎮痛などもされており驚きました。
家族や施設の方、訪問看護師やヘルパーも含め、多くの人の目に
入っている患者様は幸せだなと思いました。

(^-^)訪問先の施設で、ある患者様の今後についてどのように対応
するかという話がありました。脳疾患で嚥下状態も悪くなり、時間をかけて
何とか経口摂取していたのですが、それも難しくなってきた患者様 ご家族
の希望はPEGはしないというものでしたが、「いよいよ」になったら病院に入院
をさせて欲しいというものでした。
この「いよいよ」という言葉は時々聞かれます。この「いよいよ」ってどういう意味なの
か?家族にとっての「いよいよ」って、どのような状態なのか?
家族に確認すると意識がなくなった時や食事が全くとれなくなった時と言われます。
「いよいよ」という曖昧な表現を理解するには、医療側と家族と施設それぞれが
共通の「いよいよ」を確認しておくことが重要になると思います。
「人」が「患者さん」が「家族が」何かを訴え希望しそれを医療側、介護側が理解し対応する
ということは臨床ならではの事だと思います。
病理の現場では表現方法は変わってくるとは思いますが、きっと何かを解き明かして
理解し判断していくことは、似ているのではないかと個人的に感じました。
*2日間という短期間でしたが、その中で訪問診療でも入院と変わらないくらい
多くの事が出来るということを知ってもらえてよかったです。