診療案内
2018.08.30
このしこりはいったい何?
超音波検査(エコー検査)では、腹部の臓器や心臓を診る以外にも
皮膚の下(皮下組織)の塊(しこりやこぶ)も診ることができます。
当院でも時々『気になるしこり』を検査しています。
症例1
高血圧で通院中の患者様です。
診察のときに
『半年くらい前から頸部のしこりが気になっている。
段々大きくなっているのよね。』
先生に相談しました。
先生は頸部のしこりを触診、hard mass(堅い腫瘤)を確認後、
表在エコー検査を依頼しました。
↓
エコー検査では
Hard massの正体は14mm程の低エコーの腫大リンパ節でした。
性状から転移性の腫瘍性リンパ節を疑いました。
触知部周囲や鎖骨下や腋窩にも同性状の腫大リンパ節を認めました。
この患者様は乳癌術後16年が経過しています。
乳癌のリンパ節再発疑いで専門外来へ紹介されました。
症例2
30歳代男性。右腕の腫れと痛みで来院。
エコー検査にて
腫れと痛みの原因は拡張した表在静脈内に充満した血栓だと分かりました。
血栓性静脈炎を疑いました。
症例3
右背部のしこりが気になると来院しました。
腫瘤はやわらかく
痛みや発赤はみられません。
エコー検査では
境界明瞭な紡錘形腫瘤を認めました。
内部エコーは近傍の脂肪組織と同程度で内部に多数線状エコー
を有していることより脂肪腫(良性)を疑いました。